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人形劇団クラルテ
第116回公演
『ハムレット』

平成29年9月29日(金)~10月1日(日)

平成29年度(第72回)文化庁芸術祭参加

平成29年
9月29日(金) 19:00
9月30日(土) 15:00
10月1日(日) 14:00
※受付開始/開演の60分前。
※開場/開演の30分前。

チケット/
大人:3,500円
U-25(25歳以下):2,500円
O-65(65歳以上):3,000円
【全席指定】
※人形劇団クラルテともの会2割引。
※団体(10名様以上)1割引。
※未就学児の入場はご遠慮下さい。
※各種割引の併用はございません。

振り袖講談 vol.2

『lullaby,everybody sleep tight. 〜子守歌、すべてのひとに眠りを〜』

平成29年10月28日(土)~29日(日)

会場:東リ いたみホール(伊丹市立文化会館)

平成29年
10月28日(土) 14:00/17:00
10月29日(日) 14:00
※受付開始・開場は開演の30分前。

会場/
東リ  いたみホール(伊丹市立文化会館)4F大和室

料金/
木戸銭1,500円

※全席自由


劇作家・北村想のプロデュースによる
船戸香里の一人芝居の第二弾。


振り袖着付けた女優「振り袖かを里」の一人語りならぬ講談で、巧みな話芸をお披露目します。


高度で不条理なショートショートの数々をお楽しみください。
ギタリスト佐野栄治による音楽も⾒どころです。

 

匿名劇壇『悪い癖』

平成29年10月26日(木)~29日(日)

平成29年
10月26日(木)19:30
10月27日(金)15:00/19:30
10月28日(土)11:00/15:00
10月29日(日)13:00/17:00

受付開始・整理券配布/開演の45分前
開場/開演の30分前


メタフィクションと笑いを取り入れたエンターテインメント性豊かな劇世界で人気を博す匿名劇壇。主宰の福谷圭祐が第23回OMS戯曲賞で大賞を受賞した『悪い癖』を約2年ぶりに再演します。
一人の女子大生が夢みる幸せな大学生活と、それとは全くかけ離れた自堕落な日常。二つの世界を交錯させながら、現実に寄る辺のない若者たちを描きます。


チケット/
一般  3,300円 (当日3,500円)
学生  2,500円(当日2,700円)
高校生以下  1,000円(要予約)
初日SNS割  各料金より200円引き
【全席自由】
※初日SNS割はCoRichチケット!・演劇パスでのみ取り扱い。(詳細は各WEBサイトをご覧ください。)
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。

平成30年度嘱託職員募集

募集受付は締切ました。

当館の管理・運営を行っている公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団では嘱託職員若干名を募集します。

文化・芸術に興味関心のある方、企画制作や広報、会館運営事務の経験のある方など大歓迎です。
伊丹の文化・芸術、スポーツの場を一緒に盛り立てていきましょう。
皆様のご応募を心よりお待ちしております。

詳しくはこちらから≪採用情報≫
(公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団採用情報ページへ移動します)

土曜日のワークショップ『さらに体幹を鍛えてダンサーと一緒に腹筋をわりましょう!』

平成29年9月9日(土)〜11月4日(土)

平成29年
9月9日(土)
9月30日(土)

10月14日(土)
11月4日(土)

各回10:00~12:00 ≪全4回≫


毎回人気の、現役ダンサーによる筋力トレーニング講座。
ヨガやストレッチボールで意識をおなかに集中させ、全身を動かすことで、カラダの内側にある“体幹”を鍛えます。ダンスの動きも取り入れながら、みんなで楽しく、スッキリとした“われた”おなかを目指しましょう!


会場/
アイホール カルチャールームA(2階)

対象/
高校生以上

定員/
15名程度(先着順)

受講料/
一括納入:2,000円
※初回時納入。一旦納入した受講料は返金できません。ご了承ください。
1回ずつの単発受講:600円

動きやすい服装でお越しください。


主催/公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市

平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

サイトウマコトの世界 vol.6
『廃の市 ほろびのまち』

平成29年11月10日(金)~12日(日)

平成29年度(第72回)文化庁芸術祭参加作品

平成29年
11月10日(金) 19:00
11月11日(土) 13:00/19:00
11月12日(日) 13:00
※受付開始/開演の60分前。
※開場/開演の30分前。


古い歴史を持った小さな運河の町の緩やかな死を語る福永武彦の小説「廃市」(はいし)。

ニシンの来なくなった漁村の衰退を北原ミレイが歌った「石狩挽歌」。

この二本の作品を縦糸に、50畳の畳の上をダンサーが所狭しと暴れ回る!!!

サイトウマコトの世界vol.5より
サイトウマコトの世界vol.5より

チケット/
一般:前売3,500円、当日4,000円
学生(大学生以下):3,000円
リピーターチケット:2,500円(当日発売)
【日時指定・全席自由】


サイトウマコトの世界vol.5より
サイトウマコトの世界vol.5より

 

平成29年度 アウトリーチにおけるワークショップ研究会 特別レクチャー
平成29年11月15日(水)

平成29
11月15日(水)19:00~21:00
 

 アイホールでは、普及事業として、アーティストが学校に出向いて、演劇表現を使った授業を行うアウトリーチとその研究会を継続的に行っています。

 今回、研究会の特別企画として、全国でもいち早く、公共劇場で教育現場へのアウトリーチ事業に取り組まれている世田谷パブリックシアターから学芸セクションの恵志美奈子さんを迎え、特別レクチャーを行います。

 毎年、世田谷区内の小中学校20校以上で実施している「かなりゴキゲンなワークショップ巡回団」や「先生のためのプログラム」「教科書がゴキゲンになるワークショップ」のほか、「世田谷パブリックシアター演劇部 中学生の部」「地域の物語ワークショップ」など、劇場-学校-地域をつなぐプログラムを多数手がける世田谷パブリックシアターの先行事例を伺いながら、事業を行ううえでの工夫や苦労などをお話しいただきます。

 現場の声を、生で聞くことができる貴重な機会です!

 アウトリーチを学んでいるかた、興味・関心をお持ちのかた、是非ご参加ください。
 
会場/アイホール 2階 カルチャールームA
料金/500円 
※当日受付にてお支払いください。
対象/アウトリーチに興味・関心のある人。コーディネーターおよびファシリテーターに興味・関心を持つ人。演劇・劇場関係者。

企画/伊丹市立演劇ホール
助成/一般財団法人地域創造
主催/公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市
  平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

ステージタイガー#008

『クロス×シーン』

平成29年11月17日(金)~19日(日)

平成29年
11月17日(金) 19:30
11月18日(土) 14:00/18:00
11月19日(日) 13:00/17:00
※受付開始/開演の45分前。
※開場/開演の30分前。


【あらすじ】
境北口駅。
そこは東西南北に線路が交差する『ダイヤモンドクロッシング』を持つ、「人生の分岐点」と呼ばれる小さな駅。
山から海。田舎から都会。
多くの人がその駅を訪れ、そして去っていく。

そこに併設された郷土資料館で働く保坂優輔は、生まれてから一度も地元を離れた事が無い。
夢を追う者も。諦め、帰っていく者も。ずっと彼らを見守り続けてきた。

そんな保坂の息子が東京へ向かうという。
「一つの場所に縛られた父さんの人生はつまらない」と。
保坂は、思い出す。
かつて仲間と懸命に走った日々。
そして走れなくなった日々。
自分がここに留まり続けた意味を。

人生と、時代と、風景が走りながら交差する、ランニングクロス演劇が誕生!
ステージタイガーは走る! 電車よりも速く! 誰よりも優しく!



チケット【全席指定】/

◆先行WEB予約割
10/1(日)10:00~10/15(日)24:00の間にWEB予約すると1枚3,200円

◆一般発売10/16(月)
一般前売3,500円(当日4,000円)
学生1,000円※当日学生証提示。

※小学生未満のお子様の観劇は予めご相談ください。

 

エイチエムピー・シアターカンパニー『四谷怪談 雪ノ向コウニ見タ夢』『盟三五大切』
笠井友仁インタビュー



AI・HALL提携公演として2017年11月30日(金)~12月10日(日)に、エイチエムピーシアターカンパニー『四谷怪談 雪ノ向コウニ見タ夢』『盟三五大切』上演を行います。演出の笠井友仁さんに、アイホールディレクターの岩崎正裕がお話を伺いました。


二作品連続上演、ロングラン公演に挑むまで

岩崎正裕(以下、岩崎):エイチエムピー・シアターカンパニーは旗揚げして何年ですか。

笠井友仁(以下、笠井):15年になります。劇団の母体となる、ハイナー・ミュラーの『ハムレット・マシーン』の研究会が発足したのが1999年です。当時は大学の三回生でした。その後、劇団となって初めて有料の公演を行ったのは2002年になります。金沢市民芸術村で行われたハイナー・ミュラーのフェスティバルに私たちの大学時代の恩師でもある西堂行人さんが関わっていて声をかけていただきました。そこから数えるとだいたい15年になりますね。

岩崎:長いねえ。ハイナー・ミュラーから始まって、「現代日本演劇のルーツ」というシリーズも年間スケジュールの中で上演する演目に入っているということ?

笠井:そうなんです。うちの劇団は座付作家がいないので、作・演出みたいな上演の仕方ではないんですよ。かといって、私がなんでもかんでも演出していてはとりとめがないので、いくつかのシリーズに分けて作品を上演しています。エイチエムピー・シアターカンパニーでは「同時代の海外戯曲」と「現代日本演劇のルーツ」がいま二本柱になっていますね。

 最初はハイナー・ミュラーの作品上演を機に海外戯曲に関心を持つようになり、今度は私たちにとって同時代の演劇人が書いた戯曲作品をやろうということで「同時代の海外戯曲」シリーズが始まりました。はじめは2011年に『最後の炎』という作品をアイホールで上演し、現在もこのシリーズは続いています。そして日本に目を移した時に、現代に至るまでの名作に触れてみようということで「現代日本演劇のルーツ」という企画が始まりました。

笠井友仁

このシリーズの第一作目として『桜姫』という作品を2013年にアイホールでやったんですが、その時に鶴屋南北がおもしろいなと感じ、2016年には『四谷怪談』をウィングフィールドで二週間に渡って全18ステージ上演しました。そして今回、アイホールで二週間のロングラン公演をやるということが決まった後、『仮名手本忠臣蔵』というよく知られている作品をもとにした二作品をやることになりました。

岩崎:『四谷怪談』は再演になるのかな。

笠井:そうですね。二度目のチャレンジになります。しかし、台本も書き換え、演出も変え、さらにブラッシュアップして新作『四谷怪談 雪ノ向コウに見タ夢』と題して、装い新たに上演することになっています。

岩崎:そしてもう一本が『盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』。当時の歌舞伎の演目って文字がものすごいインパクトで迫ってくるところがあるよね・・・読めないけど(笑)。

笠井:このタイトル読めないですよね・・・。「盟(かみかけて)」って漢字で見るとよくわかるんですけど、「同盟」とか「盟友」とか、いわゆる誓い合った、契りを交わしたという意味なんです。「三五という者に誓った」という意味のタイトルになっています。

岩崎:なるほどね。『仮名手本忠臣蔵』は僕もちょっと勉強したことがあるんだけど、これは二作品とも忠臣蔵の外伝的にあるということ?

笠井:そうですね。『仮名手本忠臣蔵』は全部で十一段あって、前半のところに松之廊下の事件があり、後半で討入りに行くという構成になっています。『盟三五大切』や『四谷怪談』は“討ち入り前夜”の話として描かれています。

岩崎:大筋は原作どおりで、台詞が現代語になっているのかな。

笠井:『四谷怪談』も『盟三五大切』も基本的に大筋をそのままにして、一部分を書きかえています。台詞はほとんど現代語になっています。ただし世界観を大事にするために、当時使っていたであろう言葉も多少残しています。

岩崎:時代設定は江戸?

笠井:実は「現代日本演劇のルーツ」を始めた時にいちばん念頭に置いたのが、“アニメーション”なんですよ。アニメーションって私たちの現実の歴史に直すと、不思議と時間の設定とか場所って曖昧ですよね。けれどそこに一つの世界があります。今回も『四谷怪談』が上演されている時間は「江戸のようなもの」という設定なります。何よりも重要なのは、観ているお客様が私たちのつくる『四谷怪談』の世界観にハマってもらうことなんです。

 

■『四谷怪談 雪ノ向コウに見タ夢』について

『四谷怪談』(2016年)/撮影:興梠友花

岩崎:一般的に知られている『四谷怪談』は、討入りに参加しなかった「民谷伊右衛門」に災いが降りかかるという内容なんだけど、これは劇作家のくるみざわしんさんが台本を執筆されているんですよね。鶴屋南北を原作として、くるみざわさんなりの切り口というのはあるのかしら。

笠井:これは初演の時からそうですが、くるみざわさんと「義⼠」に対して懐疑的になろうと話し合ったと思います。ある種の権力者、例えば政治家や社長といった「大きなパワー」を持った人に対して、忠義を尽くすだけで果たしていいんだろうか、忠義を尽くすことで「パワーを持った人たち」を妄信していくことに繋がらないだろうか、そういうところが『四谷怪談』の根底にはあると思っています。そして、今回は伊右衛門のパートナーである「お岩」が非常にクローズアップされているような作品になっていると思います。

岩崎:お岩の苦悩が現代的に描かれているということ?

笠井:その通りです。また、反面、伊右衛門の心理的なドラマも描ければいいなと思っています。彼が幽霊に遭って苦しめられているというより、彼の中の葛藤がそういった幻想を生んでいるのではないか、というところに注目しています。

岩崎:いま日本では不寛容が広がったり、「忖度」という言葉が流行ったりしているけれど、今回の『四谷怪談』では忠義の心が妄信を進めさせていくさまを現代と重ね合わせながら見たらいいってことなのかな。

笠井:まさにその通りですね。岩崎さんがおっしゃっていた「忖度」という言葉もそうですが、近頃は、政治家の持っている手段のカラクリが明るみになってきている。けれども体制は全く変わらない。もちろん投票率など有権者の力の問題もあるのかもしれないんですけど、権力者側が権力を維持するための手練手管も上手くなってきているんじゃないか思うんです。

 例えば『仮名手本忠臣蔵』のもととなっている「赤穂事件」は、吉良上野介(きらこうずけのすけ)が首を打ち落とされ暗殺されたという史実なんですが、実は討入り前に吉良の住まいが江戸城の傍から少し離れたところに移されているんですよね。つまり討入りがしやすくなっている。これは誰が描いた“画”なのかと思うとゾっとするんです。

岩崎:討入りを支えたのは、いわゆる民衆のガス抜きだよね。

笠井:こういうことが今の私たちの世の中にもあって、本来であれば権力者に向かなければいけない義士たちの刃が届かないようにガードされている。何にガードされているのか、どうガードされているのかということに興味がありますね。

 

『盟三五大切』について

笠井:『盟三五大切』の軸になるのは薩摩源五兵衛という浪士です。実は「源五兵衛」というのは仮の名前で、本名は「不破数右衛門」(赤穂浪士四十七士の一人)なんです。

岩崎:そうなんだ!

笠井:不破数右衛門はもともと主君であった浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の怒りを買って浅野家を追い出されたんですが、主君が切腹したことを聞きつけて駆けつけ、最終的に討入りの義士になったと言われています。『盟三五大切』では鶴屋南北の手によって、不破数右衛門がどのような経緯を経て討入りに加わることができたのか、ということが描かれています。

岩崎:その「経緯」というのは一体どんな話なの?

笠井:不破数右衛門は源五兵衛という仮の名になってから小万という芸者にうつつを抜かすんです。彼女と添い遂げようと思って、源五兵衛は言い寄るんですけれども「百両あれば小万を身請けできる」という話を聞き、彼は討入りに参加するために伯父から借りた百両を彼女に渡してしまいました。ところが、小万は自分のために百両がいるわけじゃなかったんです。実は彼女には三五郎という彼氏がいて、彼の父親の主君に当たる武士が討入りの義士に加わりたいと言っている。そのためには百両がいる。

岩崎:ややこしいね!

笠井:だから源五兵衛の百両は小万に渡り、小万から三五郎に渡り、さらに三五郎から義士に加わりたいと言っている武士のところに渡るはずだったんです。ところが、この百両がいるという武士こそが、不破数右衛門(源五兵衛)だった。

岩崎:なるほど、なるほど。

笠井:不破数右衛門は小万に渡した百両が思わぬところに行ったと知り、裏切られたことに怒って彼女を殺してしまう。ところが、源五兵衛は最終的に三五郎が自分のために百両用意してくれたことに気づき、三五郎は自分の主君を騙してしまったと知って自害をしてしまう・・・。不破数右衛門はその姿を見て、義士に加わるために旅立っていく、というわけなんです。

岩崎:ここから現代の私たちはどんな教訓をかぎ出せばいいんだろう?

笠井:今回の二作品で見ていただきたいのは「二つのタイプの義士がいる」ということなんです。一つは忠義の道を逸れ、裏切りを尽くして私欲に走った伊右衛門。もう一つは小万と添い遂げたかったはずなのに、運命に絡め取られて義士の列に加わることしかできなくなった源五兵衛。この二人から見て学ぶことは「自分で選んだ道を歩もうと思っても歩めない」ということなんですね。

岩崎:そういう不全感みたいなものに支配されているんだね。

笠井:たぶん現代を生きる私たちも既にそのような状態になっているんです。例えばスマートフォンやテレビから私たちが受けている情報は、私たちの歩む道を作ってしまっている。そこには甘い言葉がセットになっている。「夢」だとか「儲かる」とか・・・。そういった社会の生きづらさも、この忠臣蔵を巡る物語にはダイレクトに描かれているんですね。

 

■女性出演者、男性出演者に分けての作品上演

笠井:このシリーズで最近コンセプトにしているのは、一つの作品に対して出演者を女性・男性それぞれの組に分けて上演することなんです。名前も考えまして、『四谷怪談』は女性出演者のみの回を「猫組」、男性出演者のみの回を「鼠組」、『盟三五大切』は女性の回を「妖狐組」、男性の回を「鬼組」としています。組の名前はそれぞれ劇中から取っています。特に注目してほしいのは女性が演じる男性ですね。これが当時の歌舞伎にはなかったものなので。

岩崎:男性キャストのみで演じる回と女性キャストのみで演じる回があるわけね。「宝塚歌劇版」対「歌舞伎版」みたいな?

笠井:その通りですね(笑)。

岩崎:お稽古をやっていると特色の違いは出ている感じですか。

笠井:出てきていますね。タカラヅカにしてもそうですが、やはり女性が演じる男性というのは美しい部分がありますよね。逆に男性が男性を演じていると馬鹿馬鹿しい感じがあります。特におもしろいのは、「色事」を演じる時。歌舞伎の演目の中でも今回上演する二作品は、鶴屋南北が書いたものですから、やっぱり「色事」が出てくるわけです。異性同士でやるよりも同性同士の方がシニカルで笑える感じになります。

岩崎:男性のみで演じる場合、歌舞伎の場合は女形がいますが、今回、男性組の作品はどのようなスタイルなんですか。

笠井:歌舞伎の演目を上演するんですが、できるだけ歌舞伎に寄せないように見せ方を気をつけています。ただし、俳優には女性を演じるなら女性の特徴は出してほしいし、そういったところで姿勢とか歩き方など歌舞伎はよく考えられている部分があるので、取り入れながら稽古しています。

 

■稽古場で模索する新たな演技論

笠井:以前、劇団で「静止する身体」というシリーズを作っていたことがあって、これは俳優がポーズを取ってじっとしている中、音声録音した俳優の物語をスピーカーから流し、観客が俳優の身体を見続けるという作品でした。今はその手法を生かして、体を止める・ポーズを取るということを意識的にやっています。『盟三五大切』の場合は、7~8月の稽古の段階では上演時間が90分程の作品になっていたんですが、その中で俳優のポーズを500に分けたんです。その500のポーズを、500枚の絵をめくっていくように観客に見せていく。そこに台詞を合わせています。

岩崎:パラパラ漫画だ。

笠井:そうです。その時に参考にしたのが、手塚治虫などがやっていた「リミテッド・アニメーション」でした。絵の枚数を減らして動きを簡略化するというアニメーションの手法です。『四谷怪談』の方もそういった“ポーズ”を意識した演出をやっています。

岩崎:近代リアリズムでもって発生した「スタニスラフスキー・システム」を通って、それらが解体されたハイナー・ミュラーまで来たわけじゃない。そしてこの「現代日本演劇のルーツ」の中で新たな演技論も稽古場で生み出そうとしているということなんだね。俳優たちの苦心のほどはいかがですか。

笠井:苦労していますね。スタニスラフスキーのシステムについて概ねみなさんが考えていらっしゃるのは「リアリズム」を大切にしているということです。現実の動きは一枚一枚の絵や写真とは違って連続性があり、何よりもそこには俳優の心があります。その心の動きでもって体が動く、台詞が発せられると考える俳優は多いです。ところが、私たちのやっている方法は、言葉を発すること、体を動かすこと、心が動くことを分けるわけです。そうしないと俳優の動きは静止できないんですよ。

岩崎:でも現実に俳優の心は動いている?

笠井:そうなんです。だから、実際に動いている心、動く体、発せられる台詞、それぞれは存在するんだけれども、それを三位一体にせずに扱っていくということに取り組んでいます。

 

岩崎:この二週間のロングラン公演を経て、今後のエイチエムピー・シアターカンパニーはどんな方向に進んでいく感じなんですか。

笠井:以前、ウィングフィールド公演をやった時に、大勢お客さまが見に来てくださって、客席が満杯になって、とてもうれしかったんですよ。実はその反面、Twitterやfacebookで「満席になりました」という案内をするのがとても心苦しかったんです。満席になったら私たちはすごくうれしいけど、見に来てくださるお客さまにとっては実はマイナスなんじゃないかと思って。だから今回、アイホールで一日二回以上公演をやって、キャパシティも広く取ることで、お客さまがいつでも見に来ていただける状況になるよう、工夫してみました。ただ、もしこれがいっぱいになったたら・・・今度はひとつの演目で二週間とかやってみたいですね!


 

極東退屈道場『ファントム』

平成29年11月24日(金)~26日(日)

平成29年
11月24日(金)19:30
11月25日(土)14:00/18:00
11月26日(日)14:00
受付開始・整理券配布/開演の40分前
開場/開演の30分前


独特なモノローグとシーンのコラージュから「都市」の姿を斬新に切り取る極東退屈道場。今年、『PORTAL』が第61回岸田國士戯曲賞にノミネートされ、ますます注目を集める実力派劇作家・林慎一郎の新作を上演します。
居住スペースに注目し、都市を最小単位から描く“報告劇”にご期待ください。

 

「その街を置いてきてから、その街の夢をよくみる―。」
コインロッカーの中で目覚めた6人の男女。彼らは預けられた荷物なのか。
ロッカーからロッカーへ。
くぐりぬけるコインロッカーの居室は、都市を構成する様々なモジュールに姿を変えていく。


チケット/
一般  3,200円 
ペア  5,500円
ユース(22歳以下)  2,000円
高校生以下  1,500円
当日 各券種500円増
2回目以降の観劇 0円(WEB予約のみ)
【日時指定・全席自由】
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
※ユース・高校生以下は要証明書提示。

これからどうやっていこうかお悩みの、
若手制作者のためのアートマネジメント講座

平成29年10月16日(月)~11月27日(月)

平成29年
10月16日(月)
10月30日(月)
11月13日(月)
11月27日(月)

各回19:00~21:00 ※終了時間は予定


フランスの画家、ゴーギャンの作品に『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』という絵画がありますが、演劇活動をしていて、そんな問いかけに出会ったことはないでしょうか。
「われわれはなぜ演劇をするのか 誰のための存在なのか この先どうしていくのか」。助成金申請や広報用の公演企画書を書くとき、必ずこの問答にぶちあたりませんか。はたして、胸を張って、これに答えられる創作活動や運営を私たちはしているでしょうか。
悩ましいこれらの問いに対するヒントがこの4日間にあるかもしれません。
「アートマネジメント? 制作?」と右も左もわからない方から、「手は尽くして、もう手段も目的も見失ってるのよ…」と途方に暮れている方まで。気軽に話を聞きに来てください。一緒に考えましょう。


会場/アイホール カルチャールームB(3階)
対象/制作者、劇場運営者、劇団制作などに携わっている方。
受講料/全回受講 4,000円、単発受講(第1・2・3回) 各1,500円
※全回受講の方は、初回時に受講料をお支払いください。
※第4回のみの受講はできません。
定員/各回25人(全回受講者優先・先着順)
申込〆切/各講座の5日前まで
※全回受講の〆切は10月11日(水)

 

1回(10月16日)
「関西小劇場クロニクル ~演劇制作の変遷~

80年代から現在までの演劇を取り巻く状況と舞台制作の職務の変遷を軸に、これからのアートマネジメントの方向性について考える。

講師|津村卓(一般財団法人地域創造プロデューサー・サントミューゼ館長兼チーフプロデューサー)
   岩崎正裕(アイホールディレクター、劇団太陽族代表)
   山口英樹(アイホール館長)

2回(10月30日)
「ヨーロッパ企画の歩み/ままごとの歩み われわれの来し方行く末

従来の劇団やユニット運営の幅を大きく広げ、多角的なマネジメントを志向するプロデューサーお二人を迎え、実践例を振り返り、オルタナティブなカンパニー運営の在り方を学ぶ。

講師|吉田和睦((株)オポス代表取締役、ヨーロッパ企画プロデューサー)
宮永琢生(一般社団法人mamagoto理事、ままごとプロデューサー)
聞き手|岩崎正裕

3回(11月13日)
「最前線はどうなっているの? ~東京演劇制作事情~」

岩井秀人率いるハイバイなどの制作を担当する会社「quinada(キナダ)」代表の三好佐智子氏を招き、これまでの実績や法人を立ち上げた経緯などを振り返ると共に、現在の舞台芸術をめぐる情勢を伺う。

講師|三好佐智子(quinada代表、ハイバイ制作)

4回(11月27日)
「制作円卓会議」

講座の総括として、今までのケーススタディをもとに、受講者同士でディスカッションを行い、これからのアートマネジメントや制作業務について考える。

進行|岩崎正裕、尾崎雅久(尾崎商店


企画製作/伊丹市立演劇ホール
主催/公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市
文化庁ロゴH29平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

土曜日のワークショップ『声に出して読む』

平成29年9月23日(土)〜12月2日(土)

平成29年
9月23日(土)
10月7日(土)
11月11日(土)
12月2日(土)
各回10:00~12:00 ≪全4回≫


舞台や映画、TV、ドラマなど多方面で活躍されている俳優の林英世さんによる、初心者向けの朗読講座。発声・発音をはじめ、絵本や詩など様々な文章を声に出して読んでみませんか。芝居に興味がある、本の読み聞かせをしてみたい、人と話すのがうまくなりたい! など、どのような方でも気軽にご参加いただけます。


会場/
アイホール カルチャールームA(2階)

対象/
中学生以上

定員/
15名程度(先着順)

受講料/
一括納入:2,000円
※初回時納入。一旦納入した受講料は返金できません。ご了承ください。
1回ずつの単発受講:600円


主催/公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市

平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

エイチエムピー・シアターカンパニー
〈現代日本演劇のルーツ連続上演〉

『四谷怪談 雪ノ向コウニ見タ夢』
『盟三五大切』

平成29年11月30日(木)~12月10日(日)

『四谷怪談 雪ノ向コウニ見タ夢』
平成29年
11月30日(木)18:00(猫)★    19:50(鼠)☆              
12月  1日(金)18:00(鼠)★    19:50(猫)☆ 
12月  2日(土)13:00(鼠)★  15:00(猫)☆    19:30(mix)★
12月  3日(日)13:00(猫)★  15:00(鼠)☆      
★…受付は開演時間の40分前、開場は開演時間の30分前
☆…受付は開演時間の40分前、準備ができ次第お席にご案内 
※上演時間は約90分を予定
※猫…猫組、鼠…鼠組、mix…猫組・鼠組の混合での上演になります。

 

『盟三五大切』 
平成29年
12月  7日(木)18:00(妖)★    19:50(鬼)☆ 
12月  8日(金)18:00(鬼)★    19:50(妖)☆ 
12月  9日(土)13:00(鬼)★    15:00(妖)☆    19:30(mix)★  
12月10日(日)13:00(妖)★    15:00(鬼)☆ 
★…受付は開演時間の40分前、開場は開演時間の30分前
☆…受付は開演時間の40分前、準備ができ次第お席にご案内  
※上演時間は約90分を予定 
※妖…妖狐組、鬼…鬼組、mix…妖狐組・鬼組の混合での上演になります


洗練された演出と俳優の豊かな身体性で日本の名作戯曲を現代化し、注目を集めているエイチエムピー・ シアターカンパニーが2017年に送るのは、『忠臣蔵』の世界を背景にした鶴屋南北の傑作『東海道四谷怪談』と『盟三五大切』 。 
江戸の町に潜み復讐の機会を狙う浪士たちの忠義と欲望、そして男女の愛憎を描いた2つの物語を連続上演でお届けします。

撮影=興梠友花

 

あらすじ

『四谷怪談 雪ノ向コウニ見タ夢』


― 28名の登場人物を7名の俳優で演じ、全シーンを90分にまとめたことで話題を呼んだ2016年初演を刷新! ―
 
武士の夫と武家の妻としてそれなりだったのに、当主の失態でお家取り潰し、収入はゼロ。お岩の顔が崩れなかったらしずかに終わった夫婦。
ところがお岩の顔が崩れた。見たくない何を見てしまったのか、伊右衛門は逃げ、お岩は追う。お岩だって崩れた自分の顔から逃げている。
伊右衛門の元同僚の四十七士が切腹覚悟で敵討ちに走る雪の日。もはや崩れているのは顔だけではない。

 

『盟三五大切』

― 「五人切り」をはじめ、数々の凄惨な場面があることで有名な『盟三五大切』を現代演劇として再構成 ― 
「浪人に落ち、町人の暮らしに身を潜めても、それはあくまで仮の姿。この源五兵衛は敵討の列に加わる義士なのだ―」 と言ってはみたものの、芸者小万にうつつをぬかし、女に救いを求めてしまう、甘い甘い、源五兵衛。顔も見ないで捨てた、妾との間にできた子が自分のために大金を用立てるのも当然と疑わないおめでたさ。通す力もないくせに、見せびらかした一念が、お節介に囲まれて、逃げ場を失ってゆく。


歌舞伎に「世界定め」という言葉がある。
江戸時代に活躍した鶴屋南北は様々な「世界」を組み合わせ、より独創的な物語をつくることに長けていた。なかでも『東海道四谷怪談』と『盟三五大切』は『仮名手本忠臣蔵』の「世界」から生まれた傑作である。
『東海道四谷怪談』は「敵討など馬鹿らしい」と語り、忠義に背き出世を望む民谷伊右衛門を中心に人の欲望を描いた怪談物語であり、
『盟三五大切』は誓いを立てて主に尽くす人々の数奇な運命を大阪・ 曽根崎新地でおきた「五人切り事件」を題材に描いた愛憎劇である。
忠臣蔵の「世界」から生まれた、この二つの作品は「対」になることで共振し、現代の観客に強く響くだろう。   

演出 笠井友仁

チケット/【ブロック指定】

▶通し券…『四谷怪談』の猫・鼠組を1日通しで鑑賞、もしくは『盟三五大切』の妖狐・鬼組を1日通しで鑑賞できる券。
 一般    前売5,500円/予約・当日7,000円 
 25歳以下・障碍者    前売4,500円/予約・当日6,000円 ※要証明書 

▶1回券…猫組 or 鼠組 or 妖狐組 or 鬼組 or mix のどれか1回を鑑賞できる券 
  一般    前売3,000円/予約・当日3,800円 
 25歳以下・障碍者    前売2,500円/予約・当日3,300円 ※要証明書 
 高校生以下    一律500円 ※要証明 


<座席について>
通し券とmixステージの1回券(前売)を期限までにお申込みしていただいたお客様は、座席ブロックをご指定できます。

前売優先で、ご予約順に各ブロックの前方から順にお席へご案内いたします。
その他のチケットにつきましては座席ブロックの指定はできません。ブロック指定のお客様の配席後、前売優先でご予約順に前方からお席へご案内します。

前方からご案内する順(申込み締切まで分):通し券(前売)→通し券(予約)→1回券(前売)
締切以降は、申し込み分の配席後、前売優先のご予約順で空いているお席に配席いたします。

締切:『四谷怪談』…11月14日まで/『盟三五大切』…11月21日まで 

燐光群『くじらと見た夢』

平成29年12月15日(金)~17日(日)

平成29年
12月15日(金) 19:00
12月16日(土) 14:00/19:00
12月17日(日) 14:00

※受付開始/開演の40分前。開場/開演の30分前。


今年で創立35周年記念を迎える燐光群。社会性・実験性の高さと豊かな表現力を兼ね備え、斬新で意欲的な舞台で高い評価を得ています。劇作家・坂手洋二の最新作は、捕鯨に携わる家族たちの「伝承」と「共存」を描く壮大なる叙事詩。

打ち上げられたクジラたちは、夢を見ているのか。
それとも抗いようのない現実に、耐えているのか―。

『くじらの墓標』『南洋くじら部隊』に続き、捕鯨問題と日本社会の現状をリアルに描くこの新作をお見逃しなく。


チケット/
一般前売 3,500円
ペア前売 6,600円
当日 3,800円

U-25(25歳以下)/大学・専門学校生 2,500円
高校生以下 1,500円
【全席指定】
※U-25/学生券は前売のみ・要証明書。
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。

空の驛舎 第22回公演『かえりみちの木』

平成30年3月16日(金)~18日(日)

平成30年
3月16日(金) 19:30
3月17日(土) 14:00/18:00
3月18日(日) 11:00/15:00

※受付開始・整理券発行/開演の40分前。開場/開演の30分前。


「ヒトとヒトの関わり」「矛盾を孕む人間の、それでも生きていこうと不条理な世界に佇む姿」を丁寧に作品に描く空の驛舎。第20回OMS戯曲賞大賞を受賞した実力派劇作家・中村ケンシの新作を上演します。

とある地方で神木とされる一本の巨木。そこに集まる人々の姿を通して、流転の激しい現代社会の生き難さと、それを乗り越えて生きていく希望を描きます。


一般 前売3,000円(当日3,300)
ユース(22歳以下) 2,000円(前売・当日とも)
高校生以下 1,000円(前売・当日とも)
【全席自由】
※ユース、高校生以下は要証明書。
※10歳未満のお子様のご入場はご遠慮ください。

ハイバイ 『ヒッキー・ソトニデテミターノ』
関連企画

ハイバイ ワークショップ

平成30年1月12日(金)・13日(土)

平成30年
1月12日(金)19:00~22:00
1月13日(土)13:00~16:00 

※30分前より入室可能。開始10分前までに会場にお越しください。
※両日、同じ内容です。両日参加不可。申込の際に受講希望日をお知らせください。


ハイバイ『ヒッキ―・ソトニデテミターノ』上演(2018年3月8日~10日)に先駆け、ハイバイが俳優の皆さんのためのワークショップをアイホールで開催します!


 
撮影:平岩享

講師/ 岩井秀人

「今回のワークショップは、俳優さん向けのものです。

エチュードを通してその人なりの喋り方とか、社会性とかエクスキューズを発見し、その人ならではの演技を組み立てられればと思います。それが、その人が俳優をやってることの意味にも繋がると思います。ハイバイでは基本的に人間の愚かさを描いているので、みんなでその愚かさに、真剣に巻き込まれて遊びましょう。」


会場/アイホール カルチャールームA

対象/俳優を目指している方、あるいは経験者(18歳以上)。
★見学だけの参加可(見学は経験不問)。

参加費/2,500円 ★見学は1回1,000円
※ワークショップ当日にお支払いください。

定員/各回16名(抽選) ★見学は各回10名(先着順)

申込締切/2017年12月27日(水)22:00 
※22:00以降のタイムスタンプがついたお申込みは受付いたしません。

申込方法/アイホールへEメール(info@aihall.com)またはFAX(072-782-8880)にて、件名に「ハイバイWS申込み」と明記のうえ、以下の①~⑨を本文に記載してお申込みください。折り返しこちらから「申込番号」と「抽選結果の確認方法」をお知らせし、申込完了となります。

①お名前 ②年齢 ③受講希望日 ④性別 ⑤住所 ⑥電話番号 ⑦FAX番号 ⑧所属団体 ⑨演劇経験
※無い場合は「無し」とご記入ください。

★見学希望の方は申込時に見学希望日をお知らせください。

〈注〉メール申込の場合、info@aihall.comからのメール受信設定をお願いします。なお、サーバーの不具合が生じ、当方とのメール送受信がうまくいかない場合がございます。申込後、2日経過しても当方からの返信がない場合は、お手数ですが、お電話でお問合せください。

抽選結果発表/2018年1月5日(金)
※申込時にお知らせする申込番号でご確認いただきます。


ハイバイ
『ヒッキー・ソトニデテミターノ』

平成30年
3月8日(木)  19:00
3月9日(金)  14:00★/19:00
3月10日(土)  14:00
★3月9日14:00の回は終演後に岩井秀人によるアフタートークがございます。

公演詳細はこちら
→(https://www.aihall.com/hibye_30/)


主催|有限会社quinada ハイバイ  
共催|伊丹市立演劇ホール

劇団態変 第66回公演

さ迷える愛 [序]
『翠晶の城』

平成30年1月13日(土)~14日(日)

平成30年
1月13日(土)18:00★1
1月14日(日)13:00★2 /17:30
★印=終演後に金滿里とゲストによるアフタートークあり
 ★ 1 ゲスト=内田樹氏(思想家・凱風館館長) 
 ★2ゲスト=サイトウマコト氏(舞踊家)
受付開始/開演の60分前
開場/開演の30分前


photo by bozzo

主宰・金滿里の「身体障碍者の障碍自体を表現力に転じ、未踏の美を創り出すことができる」という着想に基づき、身障者自身が演出し、演じる劇団として活動する、劇団態変。

5年ぶりのアイホール登場となる本公演では、金滿里作・演出による新シリーズ〈さ迷える愛 〉の第一弾をお送りします。

2018 年の始まりにふさわしい、真正面から愛を生きるためのエスキース。どうぞ、ご期待ください。


〈さ迷える愛 〉シリーズとは
劇団態変の身体が、いよいよ「愛」に向かう時が来た。

「愛」を語り合える相手を探し、自分達が安心できる空間を創っていく事は、生存の為の本能的行為。
その「愛」は、ともすれば自分も相手も縛るものとなり、排他的にもなる。
方向如何によって、正義と悪が瞬時に変わってしまうものである。
AI 時代の到来と言われる昨今、人間の心が持つ「愛」はその存在意義を、大切に検証されるものになる。
人としての感情を経済で売り飛ばす、その心の隙間にいつの間にかあってしまう愛は、本物かどうか…? 
普遍的な心理として「愛」を問うことに、今こそ臆せず向き合っていく時。〈さ迷える愛〉としてシリーズを開始、その始めとして、序をここにお届け致します。

 

『翠晶の城』について
現代社会に存在するひとつの境界線を探る作品
シリーズ第一弾となる本作品では、城というメタファーを用い、現代社会を表現しようと試みます。

それは、冨や欲望、厚い城壁、孤独な空間。個人レベルでも国家レベルでも、外部との交わりをシャットアウトすることで己の生命を長らえさせようと、自分の城を要塞化する戦略がまことしやかに語られている。
対して、己が肉体をさらして外に向かい、個として立つ時は、肉体というものも一つの城として意識されるのではないだろうか。身一つで他者とぶつかりあうことで何かを生み出す新たな関係性を見出し、内と外に自由に行き来の生まれる開かれた城。
『翠晶の城』は、そのどちらにも転ぶ危うい境界線を描き、城の意味を探る作品です。


抽象身体表現と音の空間が映し出す、心の姿とは
       
態変の身体と共に作品を創るのは、中島直樹のコントラバスと、かつふじたまこの作る「音」。
人間の心の機微に触れる低音と、子供が持つ遊び心を呼び覚ます「音」が、幅広い空間を演出します。
態変の抽象的身体と絡み合い、境界線の上でめまぐるしく変化する人の心の有り様を映し出す意欲作です。


チケット/
一般 前売  3,500円(当日4,000円) 
障碍者・介助者・シルバー(70歳以上)  前売3,000円(当日3,500円)
U-22(22歳以下) 前売2,000円(当日3,000円)
【日時指定・全席自由】

※劇団態変賛助会員証提示で各500円受付にて払戻し

※各種割引は劇団のみ取扱・当日受付にて要証明書提示

※障碍者割引は障碍者手帳をお持ちの方・介助者は障碍者と同伴の方おひとりまで。

※車イスのまま観劇いただける席は、席数限定。劇団態変へ要事前予約


photo by bozzo

プロフィール
芸術監督 金滿里
日本で活躍した韓国古典芸能家・金紅珠の末の娘として生まれる。3 歳でポリオに罹患、全身麻痺の重度身障者となる。
1974 年日本で初の24 時間他人介護による障碍者の自立生活を障碍者運動の活動の中で開始。
1983 年劇団態変を旗揚げ。身体障碍者の障碍そのものを表現力に転じた身体表現芸術を世界に先駆けて創出してきた。劇団態変では、一貫して芸術監督を務め、これまで一作を除く、全作品の作・演出を手掛けている。また、自らのソロ公演を含めたほとんどの作品に出演もしている。 2017 年10 月金滿里ソロ『寿ぎの宇宙』東京公演で平成28 年度文化庁芸術祭参加。
著書 「生きることのはじまり」(筑摩書房)
   「私は女」(金満里・岸田美智子 共著) (長征社)
  「身体をめぐるレッスン(1) 夢みる身体」(鷲田清一編) 寄稿(岩波書店)
映画出演 「靖国・地霊・天皇」大浦信行監督(2014 年)