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提携公演 演劇

劇団太陽族『神戸世界ホテル』

令和3年9月16日(木)~18日(土)
※一部開演時間変更

  

令和3年
9月16日(木)19:3019:00
9月17日(金)15:30/19:3019:00
9月18日(土)11:30/15:30
※上記の通り、一部開演時間を変更いたします。
詳しくは劇団公式WEBサイト(http://www.ne.jp/asahi/gekidan/taiyozoku/)をご確認ください。
※受付開始は開演の60分前、開場は開演の30分前


関西の実力派劇団「劇団太陽族」が、俳人・西東三鬼(1900-1962)の自伝的短編小説『神戸・続神戸』をモチーフにした新作を上演。

1942 年、第二次世界大戦下「私」はすべてから脱走して、神戸へとやってくる。滞在したのは神戸トアロードにあるアパートを兼ねた奇妙なホテル。そこはコスモポリタンな街=神戸ならではの、実に雑多で不思議な人々が暮らしていた。

純粋で奔放な娼婦、娼婦のブローカーの婆、おせっかいなバーのマダム、ほら吹きのエジプト人、その日暮らしの謎の女性、掃除好きの台湾人、栄養失調の俳人…。
どの人物も強烈な個性の持ち主である。
戦時社会においてはみ出し者ともいえるこれらの人物たちがどのように生きたのか、「私」の目線から叙事的に描いていく。やがて人びとは時代の波に覆われていくのだった。

戦争という得体の知れない暴力にしなやかに抵抗して、「自由」を謳歌しようと生きる人びとの姿を活写する群像劇。

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近年、昭和10年代~20年代の日本を題材に台本を書くことが多くなった。一昨年は戦後間もなくの伊勢にあった売春島を、昨年は戦時下の広島にあった女囚刑務所を描いた。
本作ではやはり戦時下の神戸を描いてみる。三宮はトーアロードに実際にあった国際ホテルが舞台となる。国際ホテルと云えば聞こえはいいが、上層階級とは無縁の、食い詰め者の明け暮れがそこにあった。米軍の空襲が迫るなかでも、そこに暮らす人びとはへこたれない。闇物資を手に入れ、売り飛ばししたたかに生きる。当時、神戸のバーでは官憲の目を逃れ、敵性音楽であるジャズが鳴り響いていたという。時代の暗さとは対極にあるおおらかさが神戸にはあった。
なぜ戦時下と戦争直後を好んで題材とするようになったのか自問自答してみる。作家頭脳の老化によるものと言うなかれ。現代日本の迷走ぶりが当時と二重写しに捉えられるからだろう。過去を書く気など毛頭ない。今こそ「自由を我らに!」なのだから。

岩崎正裕

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西東三鬼とは…

岡山県出身の俳人。歯科医として勤める傍ら30代で俳句をはじめ、新興俳句運動の中心人物として活躍。伝統俳句の束縛を受けない自由な発想のモダンな作風で高い評価を受ける。彼は「新興俳句弾圧事件」(※)に関与し検挙された後の 1942 年、神戸へ移り住んだ。

※ 1940 年~1943 年治安維持法に基づく、新興俳句の俳句誌・俳人に対する一連の言論弾圧事件の総称。厭戦や反戦の俳句を詠んだ俳人が次々に逮捕され多くの俳句誌が廃刊に追いやられた。


チケット/
一般|前売3,300円(当日3,600円)
U-22(22歳以下)|前売2,300円(当日2,600円)
ペア割引|6,000円(予約・前売のみ)
【日時指定・自由席】
※22歳以下は要証明
※チケット記載の整理番号順でのご入場。
前売券ご購入のお客様を優先してご案内します。

作・演出・出演等

作・演出/
岩崎正裕

出演
岸部孝子
佐々木淳子
篠原裕紀子
桐子
冨田和
中西由宇佳
韓寿恵
森本研典

鳥羽光
吉田凪詐
奇異保

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