坂手洋二の作・演出作品を中心に、社会性・実験性の高さと豊かな表現力を兼ね備えた、斬新で意欲的な演劇公演を重ねている燐光群。今回は「ドキュメンタリー・シアター」に新たな実験の形式を持ち込み、「演劇」そのものを問い直す、最新のエンターテインメントをお届けします。
舞台は、ある昼下がりの駅のプラットホーム。次の電車を待つ「8分間」は普段と変わらぬ暮らしの中の一コマのはずだった―。劇はさまざまな可能性によって、いくつもの展開を辿ります。その時々のシチュエーションに対応する人々の姿を通して、私たちにとって「社会」、「生きものとして生きる感覚」とは何であったかを、シビアに、時にユーモラスに描き出します。
魅力的な客演と実力派の燐光群俳優陣とが織りなす緊密な空間と豊かなアンサンブル。坂手洋二のジャーナリスティックな視点と卓越したアイデアに満ちた新作に、ご期待下さい。
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