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演劇 自主企画

AI・HALL開館30周年記念事業

青森県立青森中央高校演劇部
『もしイタ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら』

平成30年8月22日(水)

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平成30年
8月22日(水) 11:00★/15:30

※★の回は畑澤聖悟先生(青森県立青森中央高校演劇部顧問)によるアフタートークがございます。
※受付開始/開演の60分前。開場/開演の30分前。
※上演時間/約60分。
※演出の都合により、開演後の途中入場を制限させていただく場合がございます。


チケット/
一般/前売1,000円、当日1,300円
高校生以下/前売500円、当日800円
【時間指定・入場整理番号付・自由席】

※就学前のお子様の入場はご遠慮ください。
※開場時の入場順は、前売券→予約当日精算→当日券となります。
※高校生以下のチケットご購入のお客様は当日、証明書をご提示ください。


東日本大震災の被災者に対する哀悼、そして、「イタコ」を媒介にした死者との対話。

震災によってチームメイトや家族を失い、青森に転校してきた主人公の成長を描く、笑いあり涙ありの高校生活劇。

「被災した方々のためになにかさせていただきたい」という部員の希望から生まれ、避難所や集会所など「どこでもやれる」必要があったため、本作では、舞台装置や小道具を用いず、照明も音響も使いません。演劇部員全員が舞台を駆け回り、劇中歌を歌い、効果音も肉声です。

青森中央高校演劇部は7年にわたって、全国を駆け巡り、この公演を続けてきました。その行為は東日本大震災のみならず、演じる本人たちが生まれる前の様々な災害や、戦争による死者や生き残った人々への鎮魂歌となっています。

2011年9月から全国の21都府県46市区町と韓国・ソウルで91ステージを上演(2018年6月現在)。そのうちの八戸市、気仙沼市、大船渡市、釜石市、久慈市、仙台市、利府町、宮古市、盛岡市、陸前高田市、石巻市、山元町、塩竃市(野々島)、郡山市、いわき市、女川町、熊本市での公演は被災地応援公演として行われました。

移動はバス。その費用の大部分は募金で賄われました。会場の多くは避難所として使われた体育館や集会場で、観客の多くは隣接する仮設住宅団地の住人の方々でした。部員たちは壊滅した港町を歩き、瓦礫の山をいくつも見上げ、いくつもの避難所を清掃し、自分なりに被災地と向き合うことで、演じる事への覚悟を固めていきました。

 

また、高校演劇としても高く評価され、第58回全国高等学校演劇大会(2012年)で最優秀賞を受賞。同校演劇部として3度目の日本一を獲得しています。2014年11月には国内最大規模の国際舞台芸術祭「フェスティバル/トーキョー」、2014年4月には韓国ソウルで行われる国際芸術祭「フェスティバル・ボム」に招待され、好評を得ました。また2015年の映画『幕が上がる』(主演:ももいろクローバーZ)で取り上げられ、全国的な話題となり、NHKEテレでも繰り返し放送されるなど、多くの演劇ファンに愛されています。


あらすじ

2011年4月。青森市にある某県立高校の野球部に、一人の女子マネージャーが入部する。

彼女は一年生の頃、やり投げでインターハイに出場したほどの選手だったが怪我のため現役を断念し、しかも陸上部が廃部になったため、二年生のこの時期に野球部に入部したのだった。しかし肝心の野球部は部員が8人しかおらず、やる気のかけらもない。一念発起した新人マネージャーは部員勧誘に乗り出し、ある転校生に目を留める。彼は被災地の学校からこの春転校してきたばかりで、前の学校では野球部だったのだという。「野球は辞めた」と言い張る彼をなんとか説得した彼女は、「ちゃんとしたコーチに来てもらおう」と学校に掛け合うが、やってきたコーチはなんと、盲目の老婆、イタコだった。老婆は「ワの言うことを聞げば絶対甲子園さ行げる」と宣言するが…。


プロフィール

出演/青森県立青森中央高等学校演劇部

 部員は28名。全国高校演劇大会では2012年の『もしイタ』を含め、3度の日本一(最優秀賞)、4度の優秀賞に輝いています(全国大会での入賞数は全国最多)。全国高校演劇研究大会(春フェス)の出場は4回。06年と15年には韓国ソウル公演を成功させました。これらの功績により06年にNHK東北ふるさと賞、08年に東奥賞と青森県褒賞を受賞しています。2011年9月にスタートした『もしイタ』被災地応援公演は現在も続いており、被災地以外での公演も合わせると89ステージを重ねています。NNNドキュメント「高校生、演じる~ぼくらの町は焼け野原だった」(2015年)に部員全員で出演するなど、高校演劇の枠を超えた活動で注目を集めています。


作・演出/ 畑澤聖悟(はたさわ・せいご)

青森県立青森中央高等学校演劇部顧問。指導した演劇部を9度の全国大会(うち最優秀賞3回、優秀賞5回)に導きました。教職の傍ら劇団「渡辺源四郎商店」を主宰。青森市を本拠地に全国的な活動を行っています。2008年『ショウジさんの息子』でCoRich舞台芸術まつりグランプリ。劇作家としては2005年『俺の屍(かばね)を越えていけ』で日本劇作家大会短編戯曲コンクール最優秀賞受賞。2009年『親の顔が見たい』で第12回鶴谷南北戯曲賞ノミネート、2013年『翔べ!原子力ロボむつ』で第57回岸田國士戯曲賞ノミネート。ラジオドラマの脚本で文化庁芸術祭大賞、ギャラクシー大賞、日本民間放送連盟賞最優秀賞などを受賞しています。


主催/公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市
企画/伊丹市立演劇ホール
後援/伊丹市教育委員会、兵庫県高等学校演劇研究会
助成/
文化庁文化芸術振興費補助金
(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

公演情報

作・演出/畑澤聖悟
出演/
青森県立青森中央高等学校演劇部

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