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演劇 自主企画

現代演劇レトロスペクティヴ
コンブリ団『紙屋悦子の青春』

令和2年1月17日(金)~19日(日)

  

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令和2年  
1月17日(金)19:30
1月18日(土)14:00/18:30
1月19日(日)14:00
※受付は開演60分前。開場は開演の30分前。
★1/19(日)14:00終演後にシアタートークを開催。
ゲスト|内田淳子〈予定〉、金替康博(MONO)


清廉な男女の切ない恋と友情を端正に描く松田正隆の初期名作

今年度で10回目の節目を迎える「現代演劇レトロスペクティヴ」。第二弾は、「コンブリ団」が松田正隆の初期名作を上演します。
『紙屋悦子の青春』は、1992年に「時空劇場」が扇町ミュージアムスクエアで初演。敗戦色濃い昭和20年春、九州の片田舎を舞台に、清廉な男女の切ない恋と友情を端正に描き、日常に忍び寄る死の影を、茶の間の会話劇から浮かびあがらせた本作は、関西小劇場シーンに新たな潮流を生みだしました。また、2006年には黒木和雄監督により映画化もされています。
今回、演出を手がけるはしぐちしんは、「時空劇場」の設立メンバーとして本作の初演に出演しています。時代を経て新たに生まれ変わる『紙屋悦子の青春』にご期待ください。


■チケット/

一般/前売2,800円   当日3,300円
22歳以下/前売1,500円 当日2,000円 
高校生以下/800円(前売・当日とも)
【日時指定・整理番号付・自由席】
※22歳以下は当日、要証明。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。


■あらすじ

敗戦の色濃い昭和20年春。両親を亡くしたばかりの悦子は、鹿児島の田舎町で兄夫婦と肩を寄せ合う慎ましい毎日を送っていた。そんな彼女の願いは家族の平穏と、兄の後輩であり密かに想いを寄せる明石少尉の無事だけである。ところがある日、兄は別の男性との縁談を妹に勧めてきた。それも相手は明石の親友・永与少尉。傷心を押し隠して、永与との見合いに臨む悦子。明石に連れられて紙屋家を訪れた永与は、緊張のあまり失敗を繰り返しながらも彼女に真摯な愛情を示し、彼の優しさに少しずつ悦子も心を開いていく。その数日後、明石が特攻隊に志願し間も無く出撃するという報せが届いた…。

 

■演出より

時空劇場の名の由来は、演劇は時空間を自由に行き来することができるからというものだったと記憶している。過去も未来も、どんな場所でも今この瞬間、劇場に立ち上がってくる。そんな面白さを追及していこう、という意気込みだったような気がする。ひょっとすると思い込みかも知れないが・・・。
30年近く前、私はその時空劇場で俳優として『紙屋悦子の青春』という演劇作品を創作していた。そして今、演出家としてこの作品を新たに創作することになった。懐かしがってなんかいられない。過去から地続きの私だが、今の私として愛すべきテキストに向き合い、劇場で皆様と現在という時間を共有できればと、そしてあわよくば劇場を後にした未来へ何か届けられたらと、願っている。

はしぐち しん

■プロフィール

松田正隆(まつだ・まさたか)
1962年、長崎県生まれ。劇作家、演出家、マレビトの会代表。1990年に劇団「時空劇場」設立、97年の解散まで作・演出を手がける。94年『坂の上の家』で第1回OMS戯曲賞大賞を、『海と日傘』で第2回OMS戯曲賞特別賞(95年)と第40回岸田國士戯曲賞(96年)を、97年『月の岬』で読売演劇大賞作品賞、99年『夏の砂の上』で読売文学賞を受賞。2003年に演劇の可能性を模索する集団「マレビトの会」を結成。主な作品に『cryptograph』(07年)、『声紋都市—父への手紙』(09年)、『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』(10年)、『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』(12年)『福島を上演する』(16年)など。舞台戯曲の他、黒木和雄監督作品『美しい夏キリシマ』にて映画脚本を手がけ、『紙屋悦子の青春』が映画化される。2012年より立教大学映像身体学科教授。

 

はしぐちしん
劇作家、演出家、俳優。1990年に松田正隆らと劇団「時空劇場」設立。91年に交通事故のため脊椎を損傷し、以降、車椅子での生活を余儀なくされるも演劇活動を継続。97年京都演劇フェスティバル奨励賞受賞。2004年コンブリ団結成、ほぼ全ての公演で作・演出を担当。07年第9回関西現代演劇俳優賞、10年『ムイカ』で第17回OMS戯曲賞大賞を受賞。劇団外での主な出演作に、燐光群『推進派』(作・演出:坂手洋二)、AI・HALL+DIVE共同製作『オダサク、わが友』(作:北村想、演出:深津篤史)、トリコ・A 『つきのないよる』(作・演出:山口茜)、劇団太陽族『大阪レ・ミゼラブル』(作・演出:岩崎正裕)、MBSドラマ『シンシア~介助犬誕生ものがたり』など。

 

コンブリ団(こんぶりだん)
2004年、設立。劇作家・演出家・俳優のはしぐちしんのオリジナル作品の上演を重ねるほか、シリーズ「Re:ブリックス」では、小空間で現代、近代、古典を問わず、普遍性の高い戯曲を用いた実験的作品創作も行っている。12年、日本劇作家協会東海支部プロデュース「劇王IX」参加。13~14年にかけて、『ガイドブック』で初のツアー公演を実施。18年に『「ムイカ」再び 西へ東へ』で4都市巡演。はしぐちしんは、2010年に『ムイカ』で第17回OMS戯曲賞を受賞。

『「ムイカ」再び 西へ東へ』より 撮影:井上信治

主催/公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団、伊丹市
企画製作/伊丹市立演劇ホール
助成/
文化庁文化芸術振興費補助金
(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

 

作・演出・出演等

■作/
松田正隆

■演出/
はしぐちしん

■出演/
佐藤あい
はしぐちしん
紙本明子(劇団衛星/ユニット美人)
田中遊(正直者の会)
はたもとようこ(桃園会)
松原佑次(遊劇舞台二月病)
藤原裕史(ゲキゲキ/劇団「劇団」)

チケット取扱・お問い合わせ

■チケット取扱/
アイホール 
 オンライン
  ※観劇ポータルサイト「カンフェティ」への
   会員登録(無料)要。
  ※セブン-イレブンでのチケット発券
   (別途発券手数料要)
 窓口・電話予約 072-782-2000
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