AI・HALL自主企画
<北村想の座標/現在>
『寿歌』(1979年)で演劇界に衝撃を与えた北村想。執筆戯曲200曲にも及びながら、今なお、現在進行形で進化する氏の近作のなかから、2000年代以降に発表した2作品を連続上演します。
『この恋や思いきるべきさくらんぼ ~夏Ver.~』
作・演出/北村 想
2012年9月21日(金)~23日(日)
AI・HALL+DIVE共同製作 『オダサク、わが友』
作/北村 想 演出/深津 篤史
2012年11月2日(金)~4日(日)
北村想さんとアイホールの関わりは深い。長い間のご縁がある。
劇場が開館した1988年には、柿落とし公演として代表作『寿歌』(プロジェクト・ナビ)が上演された。
神戸での震災の翌年‘96年には戯曲を学ぶための講座「伊丹想流私塾」が、北村想塾長として始まり、その後、関西の演劇界を担う優秀な人材が多く輩出されて今期17期目となる。
また、開館10周年の‘98年には「北村想の宇宙」と題して、関西を拠点とする5つのカンパニーが北村想作品の連続上演に取り組んだ。
このような経緯から、2009年にスタートした「現代演劇レトロスペクティヴ」(主に60年代~90年代の優れた日本の戯曲を新しい視点で上演する企画)に於ても、北村想戯曲を取り上げるべきとの声は高く、上演戯曲選択の際に何度も検討が為されきた。
劇場側としては、“「現代演劇レトロスペクティヴ」が軌道に乗った何年目かに、北村想特集を”との柔らかな合意があり、満を持しての本企画進行の運びとなった。
特集タイトルを<北村想の座標/現在>とした理由は、2000年代に入っても、旺盛な創作意欲で優れた作品を生み出し続ける劇作家・北村想の作品群を現在形として捉えようとの流れによる。
『この恋や思いきるべきさくらんぼ』は2004年にアイホールで初演された作品。今回は作者自らが演出を担当する。
『オダサク、わが友』は、昨年にDIVE×メイシアター合同プロデュースとして中ホールで上演され好評を博した。今回は劇場空間の密度が増した分、一層濃密なドラマが立ち上がることが予感される。
「現代演劇レトロスペクティヴ」は来年度以降も継続の予定であるが、本年度は番外編としての<北村想の座標/現在>にご期待いただきたい。
アイホール ディレクター 岩崎正裕
北村想(きたむら・そう)
劇作家、小説家、エッセイスト。
代表作に『寿歌』、『想稿 銀河鉄道の夜』などがある。『十一人の少年』で第28回岸田國士戯曲賞。『雪をわたって・・・第二稿・月のあかるさ』で第24回紀伊国屋演劇賞。ラジオ・ドラマ『ケンジ・地球ステーションの旅』でギャラクシー賞を受賞する。
これまでの執筆戯曲は約200曲。戯曲だけでなく、小説、童話、エッセイ、シナリオ、ラジオドラマ、コラムなど、その活動範囲は広い。
会場
アイホール(伊丹市立演劇ホール) 〒664-0846 兵庫県伊丹市伊丹2-4-1
アクセス
●JR宝塚線(福知山線)伊丹駅下車西側すぐ
●阪急伊丹線(塚口駅より乗換え)伊丹駅下車、東へ徒歩7分
●お車の場合は、アイホール地下アリオ2の駐車場(有料)をご利用ください。
お問合せ
アイホール(伊丹市立演劇ホール) 〒664-0846 兵庫県伊丹市伊丹2-4-1
Tel:072-782-2000 メール:info@aihall.com URL:http://www.aihall.com Twitter:@ai_hall/