清水邦夫(しみず・くにお)
劇作家・演出家。1936年新潟県生まれ。早稲田大学在学中に発表した『署名人』で脚光を浴びる。69年、蜷川幸雄が演出した『真情あふるる軽薄さ』が大きな反響を呼び、以降、「現代人劇場」で蜷川とのコンビで発表した作品は当時の若者から圧倒的な支持を得る。72年、蜷川幸雄・石橋蓮司らと「櫻社」を結成。74年『ぼくらが非情の大河をくだる時』で第18回岸田國士戯曲賞を受賞。76年に松本典子らと演劇企画グループ「木冬社」を結成し作・演出を務めるほか、他劇団にも書き下ろし作品を提供。76年『夜よ おれを叫びと逆毛で充す 青春の夜よ』で第11回紀伊國屋演劇賞個人賞、80年『わが魂は輝く水なり―源平北越流誌』で第8回泉鏡花賞、83年『エレジー~父の夢は舞う~』で読売文学賞を受賞。02年に紫綬褒章を受章。
2015年7月
3日(金)19:30
4日(土)14:00/18:00
5日(日)14:00
6日(月)14:00
【計5ステージ】
※受付・整理券配布は開演の45分前。開場は開演の30分前。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。
シアタートーク|7月5日(日)14:00の回終演後。
ゲスト:新井理恵(ZAI OFFICE/木冬社・俳優)
PM/飛ぶ教室
1993年、蟷螂襲・福井玲子・山藤貴子を中心に結成し、翌年に旗揚げ公演を行う。大阪弁で語られる丹念な台詞で心の機微を描く蟷螂襲の戯曲と安定感のある俳優陣による人情味あふれる芝居が特徴。蟷螂襲は96年に『嵐のとなりの寝椅子』で第3回OMS戯曲賞佳作を、98年に『滝の茶屋のおじちゃん』で第5回OMS戯曲賞大賞を受賞。
http://pm-tobu.com/
蟷螂襲自作以外の演出は2003年以来のこと。今回もまた、せりふは一言一句たりとも違えないという約束なので、そのぶんなんらかの趣向を凝らしたくなります。十二年前は舞台に包丁降らしたり三本立ての芝居を歌でつないだりしたのですが、なぜかおれが歌った「船頭小唄」だけが一部にキツい顰蹙を買いました。けれど懲りずに今回も、試みる趣向の端っこにおれもまたいるつもり。初めて知り合う何人かの、うんと若いキャストの陰にでもまぎれて。
もちろん趣向は、初日へ向けてずっと先。カバンに毎日テキスト詰めて、清水邦夫さんのせりふにノスタルジー焚きつけられ続けたその先のこと。ボレロが絶えず胸で鳴る、みんな、そんなからだになってから。